2021年4月10日(土)
第2日目は、坂本先生の「演習及び中小企業経営事例研究①」
冒頭のガイダンスでは、毎月の講義・ゼミのほかに、夏は優良企業の宿泊研究視察が用意されていると説明がありました。自主的に企業訪問もできるよう計らってくれるシステムの様です。
講義開始後はグループに分かれて企業研究の計画を立てることに。私の所属するグループは、メンバーの話し合いで島根県松江市の島根電工株式会社さんを共同研究することが決定しました。メンバー5人が分担して、沿革や特長はもとより、経営理念や経営方針、採用・育成、働き方、研究開発・新商品開発、報酬、将来ビジョンなど30項目以上の視点から、企業情報を収集分析して発表します。グループ力が試されます。他に先生から指定された2社についても、同様の研究をすることが各グループに課せられました。
坂本先生からその価値ありと紹介された研究対象企業は実に約90社に及びました。「宝の山」を前にしばし思案。さすがに、1カ月ですべてを調査するのは無理なので、後日のために業種別にリスト化することにしました。
心待ちにしていた坂本先生ご本人の講義もありました。人を大切にする経営の基本を、事例を交えて講義。社員が株主となることで、親会社から独立した日本レーザーや、労働者だけでなく地域の顧客や取引先が株主になり会社を支えている、さくら住宅の事例を紹介しながら、会社は社会の公器であると指摘。徳による経営が正しく、誰かの犠牲の上に立つ経営は、たとえ利益が出ていたとしてもダメだと強調されました。また、人を大切にする経営を実践している会社の社員の子供の数は平均1.9人に上り、国平均1.3人を大きく上回る。こうした会社が日本中に広がれば、少子化・人口減少という社会問題の解決に資することにもなる。
幸せの実現を追求することが経営の目的である、利益はその結果である。利益追求が目的になれば、社員はコスト道具・コストに成り下がってしまう。利益第一の企業に対する批判を含む熱のこもった講義でした。先生の著作は、08年以来すでに10数冊を読み、講演も何回か聞いていますが、新たな発見がありました。来月以降が大変楽しみです。
講義の中で、人を大切にする経営を実践している企業の心温まる4社5事例・「感動エピソード」を輪読しました。私の番になり、読み始めたのですが、次第に感情があふれ声を震わせながら、やっと読み終えました。
仕事との両立は楽ではありませんが、楽しみながらなんとかついていきたいと思います。
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